エアコン工事の穴あけ料金と諸注意 

穴開けの方法と、ご自身でDIYでする場合のリスク、そして業者に依頼したときの料金相場についてご説明します。

自分(DIY)でエアコンの穴を開けることはできるのか?

穴あけに必要な道具(ドリル)の紹介

振動ドリルの場合

回転と強力な打撃力による振動で、穴をあけるのが振動ドリルです。振動効果を利用して、通常の電気ドリルでは穴あけが困難なコンクリート、モルタル、石材などの材質にも適用できます。
ただし、細かい振動になるので、分厚いコンクリートの場合はあまり最適とは言えないかもしれません。

ハンマードリルの場合

ハンマードリルは名前の如し、ハンマー(打撃)の力を利用するので、穴あけが僅か数分で可能です。パワフルな穴あけを求めている工事には最適なドリルでしょう。
ただし、打撃が強い分、丁寧な工事が求められる時には、注意が必要となります。

ダイヤモンドコアドリル

ダイヤモンドコアドリルは、壁面に固定して使用できるので、長時間の作業や多くの穴を開ける必要がある時に最適です。回転する円筒形のコアビットのみで、コンクリートの場合でも大きな穴を軽々と低音・無振動で開けられる優れものです。
ただし、湿式と乾式の二種類があるので、工事の状況によって使い分けが必要です。

重要なのは穴の位置と勾配

エアコン室内機を取り付ける際、天井からエアコン本体上部まで5センチ以上・左右とも壁から5センチ以上のスペースは最低必要です。
エアコンの配管穴は通常、エアコン室内機の右下に開けます。穴は勾配を意識する必要があります。エアコン室内機と平行もしくは外に向かって上むきになっていると、排水が排出されません。
若干、外にむかって下向けに角度をつけて開ける必要があります。 建物によっては、周り縁が天井と壁の接地面にある場合、エアコン本体は天井から、さらにスペースを開ける必要があります。
また、エアコンはメーカーによって大きさや高さが異なるため、計算して穴を開ける必要があります。 引っ越してきたところにすでに穴が空いている時は、その穴の位置を計算し、取り付け可能なサイズのエアコンを購入する必要があります。
エアコンは、壁に取り付けたエアコン取り付け板(背板)に引っ掛けますので、それも計算した位置に穴を開ける必要があります。

穴の開け方と注意点

建物には必ず、柱や梁や筋交いと呼ばれる柱と柱を補強している部分があるので、そこに誤って穴を開けると、取り返しのつかないことになります。 その他、ラーメン構造と呼ばれる鉄筋が無数に壁に埋め込まれている場合も多くあります。壁裏センサーと呼ばれるもので、壁の中の障害物を見極めるものが市販されていますが、判別しきれないケースもあります。 穴開けの際は、細心の注意を払ってください。

穴あけ工事に失敗してしまった時のリスクは?

建物を支える重要な柱に誤って穴を開けた場合、壁だけの問題ではすまない場合が多くあります。穴あけで失敗した時の1番大きなリスクは、地震などの耐震性が著しく低下してしまうことです。さらに失敗した穴の跡が残ってしまうと、お部屋の見た目にも影響します。 なお、戸建ての新築の場合、家を建てる時に大工さんに開けてもらえばいいのでは、とも思いますが、先に説明したとおり取り付けるエアコンの大きさによって穴の位置は変動しますので、取り付けるエアコンに合わせて取り付け工事の際に開けるのが無難です。

穴あけ工事に失敗してしまった時の対処法は?

自分で対処する場合

あまりオススメはできませんが、DIYによる補修も可能ですし、そのためのグッズもホームセンターなどで手に入ります。 また、ホールキャップと呼ばれる穴を塞ぐことができる円状キャップのものを使用したり、粘土状のパテで壁穴を補修したりすることも可能です。 以上、簡単にDIYでの補修の仕方を紹介しましたが、あくまで簡易的な対症療法にしかすぎません。穴を開ける前の壁の耐震性や性能、壁のデザイン等を完全に取り戻せるものではありません。

業者に対応してもらう

失敗した穴が原因で雨漏りによる壁の劣化をまねいたり、地震などの耐震性に問題を与えたりしかねません。また、大切なご自宅やお部屋の老朽化を早める原因にもなりかねません。 素人判断ではなく、住宅メーカーや工務店などのプロに迅速な対応をしてもらったほうが良いでしょう。

分譲賃貸でエアコンの穴は開けられる?

勝手に穴を開けるのは絶対ダメ!

分譲賃貸マンションの場合、管理組合というものと大家さん両方が管理している場合などもありますので、大家さんが許可を出したからといって、穴あけをしてしまい、原状回復請求をされたというケースもよくあります。 また、廊下側は管理組合が建物の共有部分と判断している場合があり、廊下側に穴を開けてしまって、後で大問題になることもあります。 さらに分譲賃貸の場合、部屋ごとに不動産やオーナーが異なる場合があり、建物全体を管理しているわけではないので、穴あけをする際は、管理規約にしっかりと目を通しましょう。 穴あけ工事自体は数千円で済んだのに、原状回復請求で数十万円の請求をされることがありますが、代償が大きすぎるとは思いませんか?

分譲住宅物件でエアコン工事をおこなう時は、まずは相談しよう

分譲住宅の場合は、各部屋の問題ではなく、共用部分だという認識を、まずはしっかりと持つことが重要です。共用部分に「穴を開ける」=「変更する」というからには、管理組合の許可は必須です。壁だけに限らず、ベランダや廊下も同様です。 管理組合の許可をもらったからといって、すぐに工事ができるわけではありません。 壁に穴を開けても耐震性に問題がないかを建設会社に調査してもらう必要があります。実費でも10万円ぐらいかかってしまいます。調査が無事終わった後も、管理組合の理事長や理事会の理解が必要で、5分の1以上の賛同者の票が必要となります。

どうしても穴を開けられない場合の対処法

窓用エアコンの設置を検討してみる。

メリット

  1. 窓用エアコンは室外機と一体型なので、設置前にサイズの確認は必要ですが、大体の窓に設置可能。
  2. 穴開け工事は不要。
  3. 簡単な工具があれば一人でも取り付け可能で、工事費が不要になる。

デメリット

  1. コンセントは、エアコン用のコンセントにする必要がある。
  2. 窓用エアコンはおおむね6~8畳用に設計されており、広い部屋には不向き。
  3. 室外機と一体型の為、音が壁掛けエアコンに比べて大きいものが多い。(メーカーによっては音が静かなものもあります)
  4. 窓を開けて使用する必要があり、雨がきつい時や、防犯などには気をつける必要がある。
  5. 本体重量が20キロ近くあるので、お年寄りや女性は誰かに手伝ってもらったほうがよい。
  6. インバータ制御がない為、電気代が壁掛けエアコンに比べて高くなる。

窓パネルを利用する

窓パネルは、穴のあいたパネルを窓の隙間にはめ込み、その穴から壁掛けエアコンの配管を外に出す部品です。

メリット

  1. 分譲住宅や大家からエアコン用の穴あけ工事の許可が出なくても、工事不要でパネルをはめ込むだけなので、壁掛けエアコンの取り付けができる。
  2. 「窓パネルセット」は、数千円でホームセンターなどで手に入れられる。

デメリット

  1. 「はめ殺し」「すべり出し窓」「上げ下げ窓」など、取り付けられない窓もありますので、事前に確認が必要。
  2. 両開きの窓の場合、片方はパネルを設置する関係上、開け閉めができなくなる場合がある。
  3. 工事業者によっては、窓の開閉に困らないようにと、アルミ製の窓パネルを使用することがありますが、逆に窓の鍵を閉められなくなる場合がある。
  4. 防犯面で問題点が多い為、工事を検討する場合は、1階や外からわかりやすい場所は避けたほうが良い。

エアコンの穴あけは業者に頼むのがベスト!

建物や壁には素人には見分けが難しい筋交いや梁や鉄骨などがありますので、大切な家を傷つけないためにも、プロに任せたほうがよいでしょう。DIYで間違った穴を開けてしまったがために発生する修繕費などの出費を抑えることもできます。 プロは壁の材質にあったドリルを使い分け、綺麗な仕上がりの穴を短時間で開けてくれます。 頼む時は、大工ではなく、必ずエアコン工事がわかる業者を選ぶようにしましょう。

エアコン業者に穴あけを頼んだ時の料金相場(全て税別で紹介)

  • 木造建築の場合 2,500円~
  • 高気密住宅の場合3,000円~
  • タイル・レンガ壁の場合 6,000円~
  • 軽量鉄骨の場合 5,000円~
  • ガルバリウム鋼板の場合 6,000円~
  • コンクリート壁の場合10,000円~

穴開け工事に対応しているエアコン業者を選ぶポイント

  1. 工事実績がある。電気工事会社や個人事業主によっては、来てくれたものの、穴あけの経験はないのでできませんという業者は普通にいるので、穴あけを頼む前には、必ず事前に穴あけに対応しているか確かめましょう。  
  2. 料金価格をしっかり提示しているかどうか。業者によっては、業界用語などで難しく説明し、法外な工事料金を請求してきますので注意が必要です。
  3. 大工さんへの依頼は注意が必要大工の中には電気工事にも対応している業者もいますが、エアコン工事の後先を考えず、穴だけ開ければいいと思っている人も多くいますので注意が必要です。
  4. 安ければいいというものではない近年エアコン工事ができる業者が非常に多くなってきており、かなり安い工賃で請け負ってくれる業者も多いですが、工事がいい加減な上、接客態度が悪い人も少なくありません。かといって、一概に料金の安い人が全て、いい加減な業者と決めつけるのも良くありません。現地での無料見積りに対応している業者なら、現場を見てもらうと同時に接客対応を確認するのもよいでしょう。
  5. 評価やクチコミを参考にする最近では、Google評価などを参考に選ぶ方も多いのではないでしょうか?サイトによっては、業者自らが高評価をつけているなど、信用していいものか判断が難しい場合があります。工事を頼むまでに余裕がある時は、サイト内の情報だけでなく、実際に利用された個人の方の評価やクチコミなども参考にして業者選びをしたほうがよいでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか? 木造建築壁であれば、業者に依頼しても数千円程度で済む穴開け工事も、DIYの仕方によっては、逆にお金がかかってしまうリスクを説明いたしました。 個人でも穴あけをするための工具はネット等で手に入りますので慎重にやれば問題ありませんが、当店に依頼いただければ、短時間で綺麗な穴あけが可能です。 その他のエアコン工事も対応可能ですので、ご検討頂ければと思います。

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No.d-190

2件のコメント

申し訳ございません。
当店ではコンクリート壁への貫通工事は承っておりません。
宜しくお願い致します。

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